月刊!スピリッツ_2020年7月27日発売号の感想

月刊!スピリッツ_2020年7月27日発売号

bigcomicbros.net今回も表紙の「三日月のドラゴン」はTwitterとかで感想を見てもわりと好意的なのが多いし、実際人気あるのかな。私は読んでない漫画が載っているのは重いだけだから早く終わってほしいとしか思っていないけど...。

栄一

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なんて聡明な少年。渋沢家は農民の中での比較的大きい家、って立ち位置なのね。このエリアの殿様は岡部っていって、代官が若森って人なのか。今にも続く大きい家が巻き込まれているヒエラルキーの仕組みが見えてきやすい。この時代はこれしかなかったって思わされている仕組みを変え得ていく人の話だったら、今の世の中にまさに必要な物語だね。でも渋沢栄一だけど...。攘夷攘夷って盛り上がっている人のところに行って幕府を倒そうって言ってみても国際社会的に良くなくない?って現代人は思うけど、詳しい史実は知らないから、どうなるのかな。

どんちゃん

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最終話だって!毎回かわいくて面白いから永久に読んでいたかった。そういえばデジタル版のうどんちゃんって一度見に行ったことがあって、雑誌で見ていない話が出ていたから、これっていずれ雑誌に載るやつかな?って思って、じゃ見ないでおこ、って閉じてしまったんだけど、その時の話は雑誌では見なかったから、全然別のが読めるのかな。それならデジタル版の方のも読んでおきたい。

ひとりくん

本当に世の中でひとりだったら、自分にとっては何が大事って思うんだろうねって思考実験みたいで面白かった。

僕はお肉じゃない

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動物園の飼育員さんのお話かな、水族カンパニーが終わってしまったから、今度は動物園の話が来るのだったらそれはそれで面白いね、って思って読み始めていたら全然違った。むしろ「夫を噛む」の流れに近いポルノ枠だった。「夫を噛む」も好きだったしそれはそれで。強い女子がたくさん出てくるし、一コマごとに探検隊のサバイブ術が挟まる流れも面白かった。一話目からすごい飛ばしている感じがするけどどう展開するのかな。

映像研には手を出すな!

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水崎さんの小さい頃のお話も面白かったわ~。芸能人歴長いのね。ドラえもんを例に引いての映像作品の演出意図の解説面白い。普通に流して見てしまいがちだけど、確かにどの作品のシーンだって意図があって描かれているものよね。全部描くアニメだったらなおさら。監督がアメリカに行くくだりだけがおそろしく端折られていて、めんどくさいアレで通じさせようとしている感じがなんか嫌だねって思ったけど、ともかく今は有名な映画監督さんだってことね。この先関係してくるのかしら。

なおりはしないが、ましになる

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こころのナース夜野さんでもこういうグループディスカッションみたいなのやっている描写が時々あるね。私も仕事で研修とかに参加するとこういうような、テーマに沿ってそれぞれの考えを発表みたいなのやらされるけど、そういうヒューマンスキル研修みたいな効果があるのかな。片づけられない、がどう長所に転換するのか、カレー沢先生自身の話も見てみたいわ。

こころのナース夜野さん

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この前Twitterでハームリダクションの話とかを読んで、やってはならないとされていることをやってしまう人を包摂する考え方に触れたけど、ここの病院もそういう考え方で運営されているのね。手首切っちゃう人にも確かにそういう対応していたしね。匠さんがママにも距離を置かれたときに病院でキレてしまうところ、私も同様のことあったのでここだけは身につまされてわかる。ここなら話が通じるかもって期待があるんだよね。実際にはまあ通じなくて、絶望感と一緒にやっていくしかないんだけど。こっちのグループワークもやっぱり外から見ていると、それで何が解決するのかいまいちわからない感じ。

おやすみカラスまた来てね

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加害的なクソ客を「しなやか」に受け流す長窪さんがつらい。その場ではそうするしかない辺りすごくよくわかるけど、20年くらい経って、おそロシアのママ的な風格を出してくる頃に今回の出来事とかを思い出してブチ切れるところも見たいわ。そこまで待たずに次号とかでもいいけど。ほんと客商売って大変。その場で売ってるサービス以上のものを要求するなよって思うね。黙って酒飲んで帰れだわ。もう長窪さんの代わりにキレてしまうわ。

へんなものみっけ!

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薄井さんのご両親も良い人たちだわ~。子供が立派に企画とかやり遂げたところを見るのは大人になってからでも嬉しいね。存在感がお父さん似のところも面白かった。フンコロガシって昼行性と夜行性がいるの?太陽や星の光が見えたとして、それをどう使うのかもっと知りたい感じ。フンや巣穴の場所がどう太陽と関係してるって認識しているのかなって。虫のことも知ると面白いね。

宇宙めし!

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思い付きで飛行機に乗れる辺りも所得と時間の余裕を感じる。別世界の住人の話って見えてしまうけど、チーム仲間の藤巻さんのことは今回でいろいろな面がわかってきて面白いね。飛行機の整備士だけど飛行機怖いっていうのは車とかだとあまり無いパターンよね。理性で克服して飛行機大丈夫にはなったのかしら。機内食ってこの前数十年ぶりくらいで食べたけど、まあそれほどおいしいってものでもないよね。でもパッケージングして効率的に提供とかだと宇宙食とは相性がよさそうだし、どうプレゼンするのか楽しみ。

きまじめ姫と文房具王子

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蜂谷先生は動画投稿もやっていたのね。常軌を逸したファンこわい。でも結果的にかの子先生と蜂谷先生が仲良くなったし、少年も正常化の方向になったし読んでるこっちは蛍光ペンにも詳しくなれたしで毎回高密度に面白いわ。

ヴィーヴル洋裁店

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次回で最終回って!王家のウェディングドレスを足掛かりにもっとステップアップしていくんだと思っていたのに。呪文が孔雀王っぽい。デザイナーが糸を吐いてドレスを作るという辺りが呪わしくて良いわ。ドレスを選ぶってやり方もこういう感じのなんだ。全然違った2通りのドレスが出来上がるなんてドラマチックね。クリストフと一緒にいて最後に警告出してる鹿みたいな角の子はどういう立ち位置なんだっけ。独自の判断が出来る感じなのかな。

カニアラズ

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花田的なひらめきを三木元先輩が繰り出してきて解決するところが面白かった。でも裏アカウントを教えたのが花田なのね。昔「街」ってゲームをやったときに、それまでは「警察」としか認識していなかった中に、警官=制服着て交番とかにいる人、刑事=私服で個別の事件の捜査とかする人(警官より職位が高くて指示とか出す立場。「デカ」が指すのもこっち)、って分けがあるって理解をしたんだけど、花田と三木元の問答の中での「警察官」と「刑事」が同じなのか違うのかいまいちわからなかった。そもそも上記の分けが正しいのかもよくわかってない。

三千世界の鵺たち

後半もよくわからないままに勢いで駆け抜けていく感じ。絵が上手いからそれでもそれぞれのコマの絵とか見て楽しい。隕石がすごい落ちてくることになったりしたら、確かに手も足も出なくて見ているしか出来ないかもしれないね。今このコロナ禍で個々人ではどうすることも出来ない状況とシンクロして、その中でいろいろ考える感じが面白かった。最後どこ行ったってこと?アイドルのライブ会場と読み取っていいのかしら。

ドリフター

自由にフワフワ生きているようでいて、自分が大怪我を負った時に同居人に土下座して「あなたのお言いつけを守っていたらこんなことにはならなかった」とか言っているのがゾッとする感じ。序列が完全に下にいる側が、それを気にせず自由だと思って生きていたら、コンフリクトが起きることもなく穏やかな時間が流れて、周りにも都合がいいだろうとは思うね。思考停止からは自由は得られないっていうことが逆説的にわかる。と言っても、読んでるこっちはそう思うものの、作品自体はそういうメッセージを出したい風でもなさそうで、何ならこれが自由だって言いたげな雰囲気なのが若干怖い。絵が素朴な感じで風景とかに懐かしみがあって、他の話でも見て見たいなって思った。

阿吽

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雨乞いに至るまでのヒリヒリした焦燥感がよくわかる感じがする。今の世の中だって天気はコントロールできないものね。儀式で人心掌握につなげる辺りのやり方が映画みたいで面白かった。「大地の子エイラ」のモグウルの様子を思い出すね。才能がある人が機会をとらえてより権勢を拡大していく流れが楽しい。