月刊!スピリッツ_2020年1月27日発売号の感想

月刊!スピリッツ_2020年1月27日発売号

bigcomicbros.net読切多すぎ感。しかも恋愛ものばっかりで、なんか求めているものと違うって感じが大きかったわ。新連載ラッシュとか最終回ラッシュとか、読切0本時代が続いた後で一挙5本掲載とか、結構不安定なものね。

重版出来!

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脱毛症が出るくらいのストレスって相当だわ。でもいざその場になると戦うのって難しいよね...。壬生さんが坊主にしたのも同じ理由からなのかしら。面白いのを描いてもらうってコントロールが難しいものなんだなって思うわ。そういえばこの「重版出来!」の担当しているって編集者さんのtwitterアカウントがあって、他の担当作もどれもすごく面白いのが並んでいたので、編集者さんの力もあって面白いのかなって思った。別の、どれもまるで面白くないと思った漫画作品ばかりが並んでいる編集者の人のアカウントも見たことがあるし、担当する作品って当たり外れあるにしても、編集者さんの力も表していくのかなって思ったわ。
黒沢さんってまだ20代くらいだろうし、手に負えなかったら即上司にエスカレーションで全然問題ないように思うけど、編集長に一緒に対応してもらうのではダメなの?

どんちゃん

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運動会もあるんだ。奇面組みたいな学園ものっぽさが出てきたわ。海にも行くしね。運動するうどんちゃん達もかわいい!きつねうどんちゃんが結構理屈っぽいのは初めて知った。性格がわかってくるとまた楽しいわ。

映像研には手を出すな!

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前回のコラボしようよからつながる話だっけ。屋外上映会の会場作り風景楽しい!でもやっぱり人手は必要なものだよね...。浅草さんの、具体的な仕事のレクチャーは出来るけど大勢に説明したり待ち時間に雑談したりは出来ないって辺り、キャラクター性がよくわかるわ。その点は水崎さんが仕切れる人で心強いね。肉体労働の後の広い風呂は爽快ね。お色気ゼロで風呂シーンをこなす漫画は貴重だわ。百目鬼さんはまだ鐘の音を諦めてはいなかったんだ。手に入れた木材はどう使うのかな。

へんなものみっけ!

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アメリ先生もいろいろあってのキャラクターなのね。驚異や怪異的に思える異形を人同士の間で「あたりさわりのない格好の話題」にするってやり方が、境界にいる人を異化して排除するものなんじゃないの?って思うので、私は社交的な人の考え方はよくわからないなってなったけど、まあ私はルーツに悩んだことはほとんどなく過ごしてきているから、別の誰かには実際に救いになるものなのかもしれない。ルーツ面ではマジョリティに入っても別要素ではマイノリティの部分は自分にもあって、そういう大勢から外れている感の部分が理解の手掛かりにはなったから、一星くんもそこでつながれたのかな良かったねって思った。展示会が始まる前のコンセプトについて、企画する人の考え方がわかって面白かった。

プラネットガール

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ソラちゃん似の写真の娘さんはかなり大きくなってた。結局あれかしら「わたしを離さないで」みたいな部品取り用として作った感じ?それが「ナズル」とはどういう関係になるのかまだわからないね。地球で作って宇宙に飛ばしたんだとすると、ソラちゃんは別に宇宙人ってわけではないのかしらね。研究所の人たちがソラちゃんを取り戻さなくては、ってなってる感じは今のところしないし、少年は何なのか、造船所とどう話がつながるのか、先が楽しみだね。

なおりはしないが、ましになる

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カレー沢先生の夫さんはエッセイに時々出るのを見ていたけど漫画では初めて見たわ。動じない人なのね。本人と周囲にいる人と、関係はそれぞれのキャラクターによって独自のものが生まれていくんだなって思うわ。うちの場合はどうなんだろうな。大人になってから自分の意志で通う方がさすがに続くだろうからもう放置でいいのかな。本人視点の話はもっといろいろ知りたいわ。

こころのナース夜野さん

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当事者っぽい立ち位置になるまでは、こういう話で良い話だわ~って思っていたところだけど、実際その立場になってみると、こういう世に流通する良い話パッケージが自分にも周りにもインストールされていて、それにはまらない部分が無いものにされていくなっていう感覚がある。ずっと放置だった夫が突然参加し始めてかき回してきたら、むしろ死ねって思わない?とかね。今回の話はうちとは状況は若干違うものの、私の場合は2方向のままならなさに疲れ切ったわ。でもそういうストーリーに拾われない部分は説明がつくことは無く、夫も家庭参加してよかったねって話にまとめられていく。つらい、って思った。

きまじめ姫と文房具王子

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蜂谷先生のテンションが高いところ初めて見た気もする。糊の容器にそこまで。アルバムから糊の種類と大学時代のかの子先生と梢さんの歴史までわかってしまうなんて、相変わらず密度が濃くて面白いわ。かの子先生と蜂谷先生と梢さんの3人で食事して仲直り出来るのね、良かった!って思ったらそんな単純ではなかった。むしろ波乱を呼んで次に続いてしまうなんて。どうなるの?

カニアラズ

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耳の話があったから、あの写真で見ると耳の形で親子であることまで読み取れてしまう!って表情なのかと思ったら違った。あの前回の恐ろしい人からの初コンタクトだったのね。怖い。人を閉じ込めたりするとどうしても不衛生と対峙しないとならないよねって思った。暴力団の人たちとかってそういうのどうしているのかしら。依頼人って一瞬ママを殺した方のかと思ったらそうではなくて、花田の方なのかな。そんな何重にも騙し合う状態だなんて。次号が気になるけど来月は休載でその次だって。

グッバイ、ノーベル!

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次号で最終回だって!たしかにお話としてはいろいろまとまってきている感じだったから物足りなさは無く満たされているけど、毎回すごく面白かったから終わって読めなくなるのは寂しいわ~。ナヲキの遺作も世に出ることになってよかった。新作はこの漫画の話が小説になるものみたいだし、まだあと一話あるけど既に永遠を感じられるわ。最後どうなるのかな。


君の背に青を想う

最初の方、薄汚い感じでイヤだなあと思っていたけど後半どんどん面白くなっていった。クセのある絵柄も、そこがいいって感じになっていく不思議。紫蘇ちゃんがフォロバしてきたこととか、後で意味がわかるところが面白かった。SNS時代の学生の人付き合いは多層的なものね。

君の曖昧

画風とキャラクターが「あそびあい」を思い出すわ。載っている順に読んでいるから、またセックスものなんだ、って思った。最初ざっと読んだときは友達の女の子に乗り換えたのかと思ったら、彼氏が変装した姿だったのね。それぞれのカップルが自分たちの関係を作っていくのが面白いね。前後を性的な話に挟まれていなくて単独で読んだらもっと面白かったかもしれないけど、掲載順的に、性愛まみれってイメージの方が強い感じになった。

ギブ子ちゃん

この前の「ナイロンツイル」の作者さんの新作かしら。「ナイロンツイル」の方がまだ面白かったかな...。絵が素敵だけど、中年男性に都合の良い妄想界にご奉仕するようなストーリーってもう十分世の中にあるんだから、今更そんなのって思ってしまうわ。

海月

恋愛もの続きだわ。新人賞取る漫画って恋愛しかないの?私は職業漫画みたいなのの方が好きなんだけど、取材とかはプロになってからでないと難しいものかしら。セクシャルマイノリティの人たちには自分たちの物語だって思える話がなかなかないって以前にどこかのweb記事で読んだから、こういう話がそういう物語になるのかなって思ったけど、でもそれだとしたら女装してレズビアンの子に近づく少年が「普通に生きたい」(=男の格好に戻って女の子と付き合いたい)って言うのって、ターゲット層を踏みつけるようなものではないのかしらって思った。私だったら自分のマイノリティ要素を重ねられる物語の中で、既に現実界でさんざん言われている「普通ではない」を言われたいとは思わないけどね。残酷なものだわ。

想像シェアハウス

性愛まみれからようやく離れた感じだけど、これもやっぱり人間関係ものなのね。人の家をジロジロ見て住人の生活を想像する趣味ってわりとキモいわ。でも「おこだわり」みたいな画風で、ちょっと普通ではなさそうな人間関係に踏み込んでいくところとか、走馬灯のような回想とか最後に仲直りできた気がするスッキリ感とか、面白かった。