ALL THAT JAZZ

これも午前10時の映画祭シリーズ。次は「七人の侍」だよ。

MeToo以前のハリウッドって感じした。いや私はハリウッドもブロードウェイも見分けがついていなくて、なんかアメリカの華やかっぽいとこぐらいの理解しかないけど。

女遊びとか派手にやる男性プロデューサーの人生を追ったという話だったけど、ちょっと複雑で1回見ただけだとわからないところ多かった。そもそも人の見分けが余りつかないので、さっきまで出ていた人と今の人が同じ人なのかどうか、とかがよくわからなかった。娘とセットで出てくる人が奥さんなのか、いつの間に別れたのかとか、暗い色のストレートヘアの人と明るい色のストレートヘアの人はそれぞれは何の人だっけとか、白い人はどういう立ち位置なのか、とか。

ダンサーの身体能力ってすごいと思ったり、こういう訓練するモチベーションってどこから来るんだろうなって思ったり、これだけの人達を相手にセンス1本で勝負して演出して見せるとか、よほど何かを強く信じていないと無理だなって思ったりした。もうこんなの面倒だからダンスは全部CGでいいじゃないって思うけど、自分の体を使って表現がしたいという人達もたくさんいるのかというのが、世界が広がる感じ。

日本の遊園地でパレードしてみせるダンサーの人達もこういう世界で暮らしてるのかなとか思った。演出家の職業病は手術室のドクターの動きも頭の中で演出してしまう辺り面白かった。

いろいろ無茶っぽい訓練を重ねて出来たショーの場面ではやっぱり圧倒される感じで、熱狂をコントロールする仕事って、私がやってる事務系中心の仕事とはまるで考えるべきことが違っていて、難しいものねって思った。でも予算と納期と人の手配の算段という面では同じとこもあるわ。

保険がかかっている状態で倒れた後、周りの人達が保険会社の人と金の試算をする話があったけど、結局あれで周りの人達から見切りをつけられたかというとそういう感じでもなく、あのシーンは何を言おうとしていたのかしら。人の命と金が秤にかけられる残酷さみたいな?まあここだけではなく、いろいろ読みとれないところ多かった。でも最後のショーのシーンは、この人偉そうに演出するだけではなく、自らがスターとして生きていたんだ、ってすごくよくわかった。