メリダとおそろしの森

http://www.disney.co.jp/movies/merida/home.html
今回見たいのがあまり無くてこれ。予告見ても見たいと思ったの全然無かった。12月のフランケンウィニーぐらいかな。
ヒューゴ見たときは、予告がどれも面白そうで、今度は何を見よう?♪と思っていたのに。

でもヒューゴを見た時の予告で見て面白そうに思った「おおかみこども」は今まさにやってるけど、あちこちで目にした感想を見るとひどく精神衛生に悪そうだったので避けた。私は子供保育園に置いて映画見に来ているのに、全てを投げ打って子育てしてる母とか見せられたくないな〜、と思って。同じ監督の「時をかける少女」も私は大嫌いで、2時間見てるのがひどく苦痛だったし。

でもメリダも実は親子ものだった。こっちのママも完璧お母さんなんだけど、反抗期の娘に疎ましがられる口うるさい系の。このお母さんがあれこれ子供に言ってるのが、私がいつも子供とやりあってる内容そっくり...。
でもそういううるさい親でも娘を庇って全力で熊と戦う姿が泣ける。

娘の結婚を考えて候補者を集めるけど反発する娘という定番。でも娘が結婚したがらない理由は特に何かあるわけでもなく、ただ現状の野性児状態で過ごしていたいだけの感じだったので、候補者を立てた3蛮族が集結したときは、ちょうど向いてそうなのが来たから、このまま結婚して普通に幸せに過ごせるんじゃない?と思った。でも候補者自体はぱっとしないので一応逃げる理由にはなるかな。

「森の魔法にかけられた母を救うため」とポスターに書いてあって、外部の脅威がありそうなイメージだけど、実際は母に森の魔法仕込みの毒を盛ったのはメリダ自身。熊に変じさせてようやく後悔していたけど、ここまでのことがないと反抗期は乗り越えられないのか〜と思うとやや憂鬱。

熊になった母が時々人間の心を無くしかけたり戻ったりする描写が山月記みたいでそこも泣ける。

お話は暴れん坊の娘が考えなしにおそろしい事態を招いたけどなんとかなるぐらいのあまり面白いところもない話だけど、ところどころの愛情に溢れたエピソードや、古い森やお城の精緻な映像や魅力的な蛮族(メリダの結婚の候補者単体はぱっとしないけど、集団になるとみんなかっこいい)や、迫力ある音楽で、全体はとても楽しかった。こっち見てよかった。

吹替で見たけどAKBの人の声は可愛くてよく似合ってたと思う。他の声も全部合ってた。でもセリフ自体ではメリダの独白とか魔女のメッセージとか、日本語として違和感あるところはいくつかあった。もとのセリフに合わせた長さのセリフを作らないといけないのは難しそうだけど。

同時上映でトイストーリーの短編と、「月と少年」というファンタジーな短編が入ってた。知ってたらちゃんと見ていたのに、トイストーリーのは、なっがい予告だな〜と流してしまってた。月と少年は、月に上る少年が可愛くて、月の上に散らばる星を集める生業が思いがけなくて、月の上の星がとても綺麗で、最後に星を取り去った部分の月が欠けて見えるところに異世界感があってすごくファンタジックで楽しかった。5分ぐらいの短編なんだけど印象的。