国会前大集合

今の会社にいることで、労働者は団結して権利を勝ち取るために闘わなくてはならないこと、権利の主体として「自分が」行動しなくてはならないことはすごく理解したものの、具体的な労働運動の手順とかルールとかはまださっぱりわかっていないので、とりあえず人が仕切っているもので共感できるものにはどんどん参加することから始めようと思って、今年からは実際に参加し始めてる。

なので、国会前で内閣総辞職を求める大規模集会があるのにも参加したよ。


って、「なので」がつながらないように見えるかしら。

議員さんが話し合って予算を決めて、行政の各機関が執行する仕組みというのは、自分の仕事も似たような構造になっているのでよくわかるんだけど、ここで暮らす人全員のために置かれているはずの行政がすることは、公正なプロセスを経ていることが大前提で、議員さんの個人的な付き合いに忖度して税金が行使されている状況というのは、放置していてはいけない。

建前としては、議員さんはみんなで投票して選んだ代表だからこそ、役人さんは議員さんの言うことを聞かないといけないわけよ。でも実際には多額の金を動かす権限を持っている人は権力性が出てきて、その権力に対して服従するという形になってしまいがちで、今まさにそうなっている状態だから、それは正さないとならないのよ。チェックの仕組みも整備していかないとだけど、それまで放置していていいことにはならない。

権力性の元になってる多額の金は税金なんだから、これも税金払っている一人一人が「自分で」動かないとならないところ。でもまあ具体的には世の中的な声を受けて組織で仕事する人たちが変えていくし、世の中的な声を集めるのも誰かが仕切らないとまとまらないし、自分はその誰かが呼びかけたのに共感して同意するからその場に行くだけだけど。多くの人が集まることでボリュームが出るので、参加するのが団結を表すことになるかなと。

税金は議員さんが好きなように使途を決めて使ってくれていいよ、って考えならまあ擁護していればいいと思うけど、私は税金を私物化するなみんなのために適正に仕事しろって思うから、今トップにいる方々は全く相応しくないと思ってる。組織を動かして仕事させる強い立場であるなら、組織が不適切に動いていることは無いかどうか率先して確認していく必要があるでしょうよ。現実的に一人で全部見るのは手が回らないから仕組みを作るのよ。今の各大臣さんたちが、生まれつきずっと強い立場にいて、周りが自分に都合よく動くのが当たり前という世界に暮らしてきていて、公正な仕組みを構築することに全く関心を持っていない様子は、諸々の報道を見ているだけでよくわかるわ。

モリカケ問題と言われている諸問題のうちの一例で、国有地を首相の取り巻きさんに対して8億円も値引きして売ったとか、全然適正に仕事してないでしょ。お見積りの根拠としては、地中に8億円分のごみが埋まっているのが見つかったから、その撤去費分を値引くという建付けになっているというのが当初の話だったけど、撤去費8億って普通じゃないでしょ。私は工事費の積算の仕組みについては少し仕事で調べたことがあるし、デカい建物作る時の見積もいくつか見たことがあるけど、撤去費なんて全体のごくごく一部だったよ。そこで8億って無いわ、学校建てるのにそんなにかからないでしょとしか。撤去だけで8憶かかるけど他はほんの少しなので総工事費は現実的な額です、って建付けだとしたら、IT業で言えば、単体テスト工数がプロジェクト全体の9割とかいう見積出されるようなものよ。真面目に考えろってなるわ。

現に実績で見ると過大だったって記事も出ていたし。事実関係の整理についてはこちらが詳しいかな。
[森友問題] 値引き6億円過大、会計検査院が認定・・・実際はごみ存在せず、値引き自体不当(1) - 曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

積算根拠を出させて決裁した人たちに説明させたら、絶対に合理的な数字にならないのは明らかで、権力者の意向に従ってチェックを甘くして通した話で、それだからこそ、書類はなくしたとか改竄したとかいう話になっているんでしょ。上場企業程度のコンプライアンスでもナシな話だわ。それを国がやってるとか、あり得ないわ。黙っていてはいけないところよ。

「適正ではなかったという証拠が出せないのに1年間も騒いでいる」みたいなご意見も時々見かけるけど、そうではなくて、適正に行使したという証拠が出せていない状況じゃない。これもIT業で言えば、テスト証跡を出して、やったことの適正さを証明するのはテスト業務を請けた側の責任じゃない。何で適正ではなかったとする証拠を出さなくてはならないと思えるのか、意味わからないわ。誰が仕事やっている/やらせている主体なのかが理解できていないとしか見えない。

まあそういう考えなので、世の中的な声の一部として行ってきたの。現地であまりに人が少なかったりすると怖くなって近づけなくなってしまうんだけど、数万人とかいると安心できる。

こういう考えは仕事も含めて自分が今まで見てきた景色を元に身につけているので、視界が違う夫とは全然共有できてない。どこから説明すればいいのかもわからないし面倒なので、一人で動くことにしてる。夫は、デモとかするのは過激派に扇動された運動家で善良な一般市民とは別世界の不穏分子、ぐらいの認識でいる。私も昔はそうだったから、感覚はわかるけどね。その認識が、誰にとって都合がいいかを考えたら、乗っかっていてはいけないやつだから降りなくてはならないのよ。怖いけど。

配偶者と思いを共有できないことは残念だと思うけど、まあそういう評価軸を持ったのは私もわりと最近で、twitterとか始めてからなので、邪魔してこないだけマシとするしかない。

1600からは自宅で水漏れ工事の対応とか子供の習い事の送りとかがあるので家についていなくてはならなかったので、14:00-15:00の1時間の間ウロウロしただけ。今はコンビニのネットプリントできれいにデザインされた主張を印刷できるので、「内閣総辞職を求めます」っていうのをA4で印刷してクリアファイルに入れて持って行った。他の人も思いは見えないけどプラカードで見ると連帯感が出るので、私も人が多いところでは持って歩いた。


これの4枚目の画像とかかわいいよね。平時用にも持っておきたいわ。

私がいたときは、正門前の車道は開いていなくてみんな歩道に集まっていた状態だったけど、15:30頃には人が多くなって歩道に収まらなくなって警備していた警察さんの立てていた柵も決壊して車道が解放されたって見て、すごいなって思った。けが人とか出なくて良かった。


写真で見ると身動きとれなそうに見えるけど、自由に歩き回れるので居たいところにいればいい感じなので、みんな気軽に参加するといいよ。帰りたい時に帰ればいいし。

そういえば国会議事堂前の駅で降りて地上に出てすぐのところには、日の丸並べた集団もいて、「安倍総理を支持する」みたいな演説もやってた。どういう理屈で支持しているのかまでは聞き取れなかったけど、日の丸がそういう、国を動かす人が何をしても支持するという姿勢を表すのに使われるのは、つらいなって思った。でも元々日本でこれまで使われてきていたのは、そういうものだったのかもしれない。

こうして動いていて、要求どおりに総辞職とかがあったとして、その先どうなるかはまだわからないけど、都度都度で適正さを求めていくしかないんだなって思ってる。むしろ成人後もわりと長い間、何で誰かがやってくれると思っていたんだろうという感じだわ。労働者の権利についてもだけど、教育が阻害されているなって思うわ。封建時代が長かったし、今にして思うと戦後もわりとすぐだったから、私らが受けてきた教育も、いろいろと手探りだったんだ、って気が付く。まだまだすることあったんだ、って。子供世代が大人になるまでに、権利の主体として動く環境をもっと向上させられるといいな。