STAND BY MEドラえもん

観たのがこれ。夏休みだからか子供多かった。私は普段映画って、周りに人がいなくて、この先も誰も来ない見込みという席を選んで座ってるので、かなり前列の横側の席みたいなところでばかりで観ていたけど、今回は先に席を予約してもらっていたので、ほとんど初めてまん中の真正面で観た。すごい見やすかった。
見る席によって全然違うね。でもこれからも自分で選ぶときはたぶん隅で生きる。

冒頭、のび太は起こすだけで一人で起きて学校行くなんて立派だな〜とか思った。3年生にもなるとあれぐらいには楽になるのか。でも昔、子供が2歳ぐらいのときに、よつばとを読んで、6歳にもなると一人でトイレ行って箸でラーメン食べるなんて、なんて楽になるのかと思っていたけど、実際6歳になると別方面で手を焼くようになったので(言うこときかないとか)、あと2年したらこれだけ自立するのかというと、どうかなと思ったり。

のび太の学校の先生の造形とかすっかり忘れていたので、久しぶりに見て懐かしかった。そういえばこんな先生だっけ。そしてのび太ママは私より若いなと思った。いつの間にか自分って、のび太ママの年も超えていたのか〜...。高齢出産なので、子供はのび太より小さいけど...。
のび太パパの浴衣は、確かに原作でもそうだったけど、今もうあの年頃で普段着浴衣のパパとか、いない気がして、そこだけ作り物めいて見えた。

家の構造とか学校の作りとか人間関係のありようは昭和50年代っぽかったけど、そこから14年経った世界はとても未来感に溢れていて、14年でこれはちょっと無理がと思ったものの、その辺もまた昭和50年代に見ていた未来っぽくて懐かしい。

3D造形のキャラクターは全然違和感なく馴染めて、しずちゃんとか2Dで見るよりむしろずっと可愛くなってた。でもアナ雪に比べると計算で動かしてる感が強い。重量感が無くて、ジャイアンの動きとかふわふわした感じ。アナ雪では、重たいのはずっしりして見えていたけど、それってわざわざそう見えるように作ってたんだ〜、と今更ながらわかった。画面の情報量もアナ雪のがずっと多い。
その分タケコプターで飛んでる場面の浮遊感は、ちょうどそういう特徴にも合っててとても良かった。飛べたらこんな感じかもって。未来のび太が乗ってるバイクも、ああいうの乗りたいと子供のころ思ってたな〜と。Drスランプのあかねもあんなバイクに乗ってたね。

お話はダイジェストっぽく、有名どころの場面をつないで1本にした感じ。まんがをさんざん読んできてるので補完できるし、みんなそうだろうから問題ないと思うけど、これだけ単独で見たら物足りなく思うかな。でもドラえもん世界を3Dで楽しむ目的で見てるので、これでいいけどという感じ。

でも3Dでリアルっぽく見えるところや、ある面ではうちの子供よりずっと自立して見えているだけに、ちょっと何かあった時、何とかしてよドラえも〜ん!と泣きつくところとかは、まんがでも普通にあったというか、無くてはならないぐらいの描写だけど、なんか奇矯な感じがしてゾッとしたりもした。子供が親や友達の前で泣いたりしなくなっていく時期の緩衝材的に、こういう安心して頼れる先があるっていいよねという頭で考える善し悪しとはまた別に、これだけ自立してるのに赤ちゃん的に面倒見てもらうという立ち位置が、なんかこわいとも思った。

そしてそういう子供時代を脱した24歳の青年はそれだけでかっこいいねと。うちの子供も17年経つうちに自動的にかっこよくなっていくといいけど。
大人の出来杉君がぱっとしない感じになっているのが、ありがちだけど残念。原作でもそういう描写あったっけ?

あと、どこでもドアってそういえば行った先でもドアがあるけど、ドラえもんのび太でドアのこっち側とあっち側にいた場合、片方が別の行き先を言ってドアを開けたら、元のドアはどうなるのかしらとか、初めて考えた。立体で見るといろいろイメージが具体的になるね。