シード ~生命の糧~

「東京干潟」と「おだやかな革命」と「SEED」というドキュメンタリー映画3本立ての上映会で、チケットを買うと3本見れるんだけど、「東京干潟」と監督トークで2時間くらい座っていて疲れたので(面白かったけど)、「おだやかな革命」はパスして外でお昼ごはんとか食べてた。「SEED」の回で戻った。


映画『シード ~生命の糧~』予告編

植物の種の保存に取り組む人たちが世界中にいて、その人たちの活動を追ったもの。そういえば植物の種のことなんて日頃まるで考えないで生活していたなって思った。うちの親戚は種苗店やっているので、日本ではサカタのタネとかが大手の会社で、こういう種の品種改良とかに取り組みつつ安定した種をお店に卸して、農家はそれを買って育てるみたいな関係があるのはなんとなく知ってはいたけど、確かにトウモロコシにしても芋にしても、限られた種類の品種しか売られてはいなくて、そういうのが中心で栽培されていくことで、野良植物みたいなのはどんどん淘汰されて残らないっていうのはあるのかもねって思った。この数十年で植物の94%の多様性が失われて残ったのだけが広まっていく、というのに植物学者とかが危機感を持っていて種の保存に動いているってことだった。動物の保護と違って種は瓶詰めして物置に並べて置けるからわりとシステマチックに管理は出来る感じで、世界中にそういう種子バンクがあるんだって。一品種が世の畑を席巻するとその品種が抵抗できない病気が流行ったときに全滅して飢饉につながる可能性があるっていうのは昔から聞いたことはあって、だから多様性は大事ってよく言われるところではあるけど、こういうバンクで保存していて有事の際に取り出して蒔いたとしても、収穫までの間に相当時間を要するだろうから、そういう用途の役に立つのかなって思った。でも無ければ詰むだけだものね。長期的視野が必要なものなのかも。

よく日本の植物の種を外国に持って行って蒔いてはいけないって話は見かけることがあって、外来種に駆逐される従来種みたいな話は植物に限らず聞く話だけど、「トウモロコシは多くの人の主食としてアメリカ全土および世界中に広まっていきました」というのはわりと肯定的に語られていて、それはいいの?って思った。品種改良と遺伝子組み換えも何が違うのか私はよくわからないのよね。作中では、トマトに豚の遺伝子を注入するようなことです、って表されていたけど、それで妖怪トマトン的な怪物が生成されてしまうのだとしたら恐ろしいなって思うけどそういうわけでもなさそうで、何のためにすることで何が問題なのかって、まだよくわからないなって思った。以前にNEWTONで遺伝子特集やってた回で、イネと人間の遺伝子は94%だったかは同じ内容で残りの数%の違いでいろいろな違いが出るみたいな記事があって(かなりウロ覚え)、だったら多少組み替えてもそんな変わらないんじゃって思ったこともあるんだよね。この辺はまだ判断保留な感じ。

モンサントって聞いたことある大手の種子会社がそういった遺伝子組み換えとか農薬の研究とかを大々的にやっていて、近隣住民に健康被害を出したりしていて抵抗運動が世界各国で起きているってことだった。そういえば日本でも種子法とかいうのが改正(改悪?)されてモンサントに支配されるとかされないとかいう話を最近よく見かけるけど、今のアメリカいいなり政府の元でどんな風に変えられようとしているのかなって改めて不安な感じになった。映画はアメリカで撮られたもので、モンサントは金の力でアメリカ議会に強い影響を与えていて、自社で作った繁殖力を弱めて一世代しかもたないような植物を農家に買わせようとしている(毎回種を買うように仕組んでいる)、って訴えている人たちがいて、確かにそういうことは企業はやりそうなことだし、種が一企業に支配されるようになったら良くない感じはするねって思った。世界各国でそれぞれの地域なりに種に関わる人たちの考えを知ることが出来て面白かった。種が発芽する様子とか時々入るアニメ映像とかもきれい。

東京干潟

「東京干潟」っていうドキュメンタリー映画を見てきたよ。干潟ってなんとなく日向っぽくて平和なイメージあるよね。多摩川にも干潟が出来る場所があるなんて知らなかったわ。


東京干潟&蟹の惑星 予告編

河川敷に住むおじいさんの生活が中心に描かれた話だった。ホームレスの人の住居に近づいたことは無いけど、よく遠目で見かけるような洗濯物が干してあってトタンみたいなので囲われた住居で、近づくとこんな風なんだ、ってわかった。猫がたくさんいて、15匹くらいの面倒を見ているとか。避妊手術したり猫缶を買ってきたりで負担が大きそうだった。取材期間が4年くらいあって、最初は河口でシジミを採って生活していたのが、川に橋を架ける工事が始まって環境が変わって、最後の方はシジミが全然採れなくなってしまったみたいな話だった。そもそも人が暮らせるくらい多摩川シジミが取れるものだったんだっていうのを初めて知ったわ。でも10Kg以上丁寧に拾い集めて2500円程度だってことで、大変さの割に合わない気はした。画面には映らないけど監督らしき人の声がずっと入っておじいさんと会話していて、その人がおじいさんの話をいろいろ引き出していって、おじいさんの若い頃の話とか、普段どういう考えで生活しているのかとかが少しずつ見えていく感じ。私はわかったからといって特に近づきたい気にはならないけど、話を聞いて映画にしようと思う人もいるものなんだなって。

主役のおじいさんはホームレス歴が長そうだったけど、作中で、昨日から河原に住み始めましたみたいなおじさんが出てきていて、始まりの見た目は会社員と見分けがつかない感じだけどそこから変わっていくのかなと思った。

あと女性ホームレスもいた。監督とおじいさんの話ぶりから、私が知ってる「女は排斥される世界」を勝手に重ねて見ていたので、いないかと思っていた。話のとりとめのなさに、思考に若干ブレーキをかけられている感があって、その辺から苦労が見える感じだったものの、あまり女役割を持たされている風でもなく淡々と近所に暮らしているみたいで、そういう風に暮らせるものなんだって思った。

最後の方では台風が来るシーンで、小屋で台風を受け止めるの怖い。作中では2018年の台風で浸水はしなかったけど、2019年の台風では浸水して、小屋は残ったけど家財道具とかは全部無くなったって後で監督がトークで言ってた。監督経由でSNSとかで支援を募ったらわりと物資が集まったので、今は何とか、みたいな話だった。

干潮で水が引いた河原にすっごい蟹がたくさんいるシーンがサラリと入っていて、あんなにいるものなの?って思ったら、後での監督のトークの中で、多摩川の干潟を見に行った時に蟹がとてもたくさんいて面白かったから最初は蟹を撮っていてそれはもう一本別の「蟹の惑星」って映画にしたって言ってた。そっちも見たいわ。

夜明け前 呉秀三と無名の精神障害者の100年

「夜明け前」っていうドキュメンタリー映画を見てきたよ。この前久しぶりに公民館に行ったらいろんな市民団体の自主上映会のチラシがたくさん置いてあって、いろいろ見てみようかと思って。これも65分くらいで短め。


『夜明け前』プロモーション映像(3分30秒)

チラシに書いてあった「我が国十何万の精神病者は実にこの病を受けたるの不幸の外に、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし」って言葉が、性被害のことを考える時に思うことと完全に一致という感じなので、人権についての問題意識を取り上げたものなんだろうなとは見る前から思ってた。人権感覚って面では夜明け前の状態って今でもずっと続いていると思うわ。主催者の人のあいさつで、このタイトルから連想する島崎藤村の「夜明け前」も精神障害になった人を書いたものだって話があったけど、まだ島崎藤村の本の方は読んだこと無かったので読んでみようかなって思った。「破戒」は読んで、その場の景色がありあり見えるような美文がすごいなって思ったのとその当時の強烈な差別意識とそれへの抵抗を見出す近代意識の葛藤みたいなのが面白かったから、「夜明け前」も読もうとは思っていたんだけど、なんか長そうで一気に読めない感じがして手が出せていなかったのよね。

夜明け前 全4冊 (岩波文庫)

夜明け前 全4冊 (岩波文庫)

 

映画については今から100年くらい前にこの呉秀三って人が「精神病者私宅監置の実況及び其の統計的観察」って内容の論文を出して、当時は座敷牢に閉じ込められていた精神病の人たちの一つ一つの事例をレポして、全国300か所以上の現地調査でいろいろ悲惨な状況になっていることを明らかにして、私宅で個人に面倒を見させようとするのではなくて病院を増やして専門家による看護を進めようとしたってことと、病院の中でも手枷や足枷で拘束していたのをやめて人道的に扱うように改革していったってことを紹介していくもの。当時の「それが当たり前」に対して人権って観点から問題提起して状況を変えていくって、今でもいろいろな面でやっていかないといけないことなんだろうなって思った。でもこの呉秀三って人はセレブというかエリートすぎて、同じ問題意識を持った庶民が実践としてどうすればっていうのはあまり参考にならない感じ。トップダウンでものごとを変えていった立派な人であるっていうのはまあわかったし、こういう改革をやめてしまって状況が元に戻ってしまったとしたらどうなるかっていうのを参照する際に件の論文が100年を経ても有用なのもわかるけど、今の政府みたいにトップが人権に対して鈍感な場合に状況を後退させずにむしろ進めていくために出来ることって何だろうっていうのは疑問のままで残る。作中でも今また拘束具の使用が増え始めたって病院の先生が言っていて、私は拘束が必要なレベルの障害がある人に接したことは無いから、実際対応している人たちには相応の苦労があるんだろうなとは思うけど、トップが強いポリシーを持っていないとすぐ状況が後退するのだと、障害を持った人も含めて一人一人がその人の望むように生活できるようになる日って、まだまだ来ないよねって思った。

Beyond the waves

「れいわ新選組」って政党の代表の山本太郎さんのドキュメンタリー映画を見てきたよ。65分と短いのでわりと気軽に見れる。


Beyond the Waves: (Taro Yamamoto, a Japanese rebel) - Trailer

山本太郎さんは私は政治家になっている状態から知って、元俳優さんだって話は時々目にしていたけど、そういえばいつから政治家になったんだろうとかは全然知らなかったことに気が付いた。3.11時点では俳優さん専業で、原発事故とかを契機にして立ち上がったってことを初めて知った。仕事をなくす不安とか周りから孤立する不安とか、誰でも思うような不安を抱えた状態でそれでも踏み出したんだねってことがわかった。

国会でのお作法とかが型破り風に伝えられることが多いけど、全然別世界から突然入っていった状態で、何もかもがこれから勉強って感じで、でもそれで最初は大人しくしているとかしないで積極的にいろいろな人に話を聞きに行ったり前に出て話したりして動いているのが強い。

天皇に手紙を渡したって田中正造的エピソードがそういえばあったねって思い出したけど、それが何で大問題的に伝えられたかっていうと「天皇を政治利用している」という理由だって作中で誰かが言っていて、だったらこの平成令和の代替わり近辺の総理大臣の行動ももっと批判的に伝えられてもよさそうなものだわって思った。結局何を大問題として取り扱うかっていうのも恣意的なものだね。

画面に出てくる人がどんな立場の誰なのか全然注釈が出ないので、山本太郎さんしか誰かがわからなくて、いろいろな人が専門家風に語っているけど誰なんだろうとかずっと思ってた。おしどりマコさんとかも出ていたらしいけどどれだかわからなかった。デモでスピーチしていた人?

自分も時々行くようになった国会議事堂前の抗議集会とかデモとかの様子が出ていて面白かった。山本太郎さん一人のことだけではなくて、こういう大勢の人の意思を伝えて意思決定に反映させるために政治家になったんだねって思って。「山本太郎を総理大臣にしたい」みたいな意見をtwitterで時々見かけていて、タレント議員さんでしょ?何でそこまで推すのかしら、なんて思っていたけど、この映画で見ると、いろいろな知見を訪ねて回って勉強している様子とか、強い意志を演説で伝える様子とか、確かにリーダー向きだわって思った。私は枝野幸男さんみたいなインテリ感ある方を好むので立憲民主党派ではあるけど、山本太郎さんも良いと思うわ。少なくとも安倍首相よりはずっと...。

福島原発の近くの避難区域の様子が出ていたけど、生活感を残したまま無人になっているって感じで、生活が奪われたっていうのがすごくよくわかる感じがした。映像で見るとわかり方が違うね。現地に立つと更に違うんだろうね。震災の記録映画とかももう少し見ておかないと、なんかどんどん忘れていってしまうなって思った。

月刊!スピリッツ_2020年1月27日発売号の感想

月刊!スピリッツ_2020年1月27日発売号

bigcomicbros.net読切多すぎ感。しかも恋愛ものばっかりで、なんか求めているものと違うって感じが大きかったわ。新連載ラッシュとか最終回ラッシュとか、読切0本時代が続いた後で一挙5本掲載とか、結構不安定なものね。

重版出来!

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脱毛症が出るくらいのストレスって相当だわ。でもいざその場になると戦うのって難しいよね...。壬生さんが坊主にしたのも同じ理由からなのかしら。面白いのを描いてもらうってコントロールが難しいものなんだなって思うわ。そういえばこの「重版出来!」の担当しているって編集者さんのtwitterアカウントがあって、他の担当作もどれもすごく面白いのが並んでいたので、編集者さんの力もあって面白いのかなって思った。別の、どれもまるで面白くないと思った漫画作品ばかりが並んでいる編集者の人のアカウントも見たことがあるし、担当する作品って当たり外れあるにしても、編集者さんの力も表していくのかなって思ったわ。
黒沢さんってまだ20代くらいだろうし、手に負えなかったら即上司にエスカレーションで全然問題ないように思うけど、編集長に一緒に対応してもらうのではダメなの?

どんちゃん

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運動会もあるんだ。奇面組みたいな学園ものっぽさが出てきたわ。海にも行くしね。運動するうどんちゃん達もかわいい!きつねうどんちゃんが結構理屈っぽいのは初めて知った。性格がわかってくるとまた楽しいわ。

映像研には手を出すな!

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前回のコラボしようよからつながる話だっけ。屋外上映会の会場作り風景楽しい!でもやっぱり人手は必要なものだよね...。浅草さんの、具体的な仕事のレクチャーは出来るけど大勢に説明したり待ち時間に雑談したりは出来ないって辺り、キャラクター性がよくわかるわ。その点は水崎さんが仕切れる人で心強いね。肉体労働の後の広い風呂は爽快ね。お色気ゼロで風呂シーンをこなす漫画は貴重だわ。百目鬼さんはまだ鐘の音を諦めてはいなかったんだ。手に入れた木材はどう使うのかな。

へんなものみっけ!

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アメリ先生もいろいろあってのキャラクターなのね。驚異や怪異的に思える異形を人同士の間で「あたりさわりのない格好の話題」にするってやり方が、境界にいる人を異化して排除するものなんじゃないの?って思うので、私は社交的な人の考え方はよくわからないなってなったけど、まあ私はルーツに悩んだことはほとんどなく過ごしてきているから、別の誰かには実際に救いになるものなのかもしれない。ルーツ面ではマジョリティに入っても別要素ではマイノリティの部分は自分にもあって、そういう大勢から外れている感の部分が理解の手掛かりにはなったから、一星くんもそこでつながれたのかな良かったねって思った。展示会が始まる前のコンセプトについて、企画する人の考え方がわかって面白かった。

プラネットガール

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ソラちゃん似の写真の娘さんはかなり大きくなってた。結局あれかしら「わたしを離さないで」みたいな部品取り用として作った感じ?それが「ナズル」とはどういう関係になるのかまだわからないね。地球で作って宇宙に飛ばしたんだとすると、ソラちゃんは別に宇宙人ってわけではないのかしらね。研究所の人たちがソラちゃんを取り戻さなくては、ってなってる感じは今のところしないし、少年は何なのか、造船所とどう話がつながるのか、先が楽しみだね。

なおりはしないが、ましになる

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カレー沢先生の夫さんはエッセイに時々出るのを見ていたけど漫画では初めて見たわ。動じない人なのね。本人と周囲にいる人と、関係はそれぞれのキャラクターによって独自のものが生まれていくんだなって思うわ。うちの場合はどうなんだろうな。大人になってから自分の意志で通う方がさすがに続くだろうからもう放置でいいのかな。本人視点の話はもっといろいろ知りたいわ。

こころのナース夜野さん

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当事者っぽい立ち位置になるまでは、こういう話で良い話だわ~って思っていたところだけど、実際その立場になってみると、こういう世に流通する良い話パッケージが自分にも周りにもインストールされていて、それにはまらない部分が無いものにされていくなっていう感覚がある。ずっと放置だった夫が突然参加し始めてかき回してきたら、むしろ死ねって思わない?とかね。今回の話はうちとは状況は若干違うものの、私の場合は2方向のままならなさに疲れ切ったわ。でもそういうストーリーに拾われない部分は説明がつくことは無く、夫も家庭参加してよかったねって話にまとめられていく。つらい、って思った。

きまじめ姫と文房具王子

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蜂谷先生のテンションが高いところ初めて見た気もする。糊の容器にそこまで。アルバムから糊の種類と大学時代のかの子先生と梢さんの歴史までわかってしまうなんて、相変わらず密度が濃くて面白いわ。かの子先生と蜂谷先生と梢さんの3人で食事して仲直り出来るのね、良かった!って思ったらそんな単純ではなかった。むしろ波乱を呼んで次に続いてしまうなんて。どうなるの?

カニアラズ

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耳の話があったから、あの写真で見ると耳の形で親子であることまで読み取れてしまう!って表情なのかと思ったら違った。あの前回の恐ろしい人からの初コンタクトだったのね。怖い。人を閉じ込めたりするとどうしても不衛生と対峙しないとならないよねって思った。暴力団の人たちとかってそういうのどうしているのかしら。依頼人って一瞬ママを殺した方のかと思ったらそうではなくて、花田の方なのかな。そんな何重にも騙し合う状態だなんて。次号が気になるけど来月は休載でその次だって。

グッバイ、ノーベル!

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次号で最終回だって!たしかにお話としてはいろいろまとまってきている感じだったから物足りなさは無く満たされているけど、毎回すごく面白かったから終わって読めなくなるのは寂しいわ~。ナヲキの遺作も世に出ることになってよかった。新作はこの漫画の話が小説になるものみたいだし、まだあと一話あるけど既に永遠を感じられるわ。最後どうなるのかな。


君の背に青を想う

最初の方、薄汚い感じでイヤだなあと思っていたけど後半どんどん面白くなっていった。クセのある絵柄も、そこがいいって感じになっていく不思議。紫蘇ちゃんがフォロバしてきたこととか、後で意味がわかるところが面白かった。SNS時代の学生の人付き合いは多層的なものね。

君の曖昧

画風とキャラクターが「あそびあい」を思い出すわ。載っている順に読んでいるから、またセックスものなんだ、って思った。最初ざっと読んだときは友達の女の子に乗り換えたのかと思ったら、彼氏が変装した姿だったのね。それぞれのカップルが自分たちの関係を作っていくのが面白いね。前後を性的な話に挟まれていなくて単独で読んだらもっと面白かったかもしれないけど、掲載順的に、性愛まみれってイメージの方が強い感じになった。

ギブ子ちゃん

この前の「ナイロンツイル」の作者さんの新作かしら。「ナイロンツイル」の方がまだ面白かったかな...。絵が素敵だけど、中年男性に都合の良い妄想界にご奉仕するようなストーリーってもう十分世の中にあるんだから、今更そんなのって思ってしまうわ。

海月

恋愛もの続きだわ。新人賞取る漫画って恋愛しかないの?私は職業漫画みたいなのの方が好きなんだけど、取材とかはプロになってからでないと難しいものかしら。セクシャルマイノリティの人たちには自分たちの物語だって思える話がなかなかないって以前にどこかのweb記事で読んだから、こういう話がそういう物語になるのかなって思ったけど、でもそれだとしたら女装してレズビアンの子に近づく少年が「普通に生きたい」(=男の格好に戻って女の子と付き合いたい)って言うのって、ターゲット層を踏みつけるようなものではないのかしらって思った。私だったら自分のマイノリティ要素を重ねられる物語の中で、既に現実界でさんざん言われている「普通ではない」を言われたいとは思わないけどね。残酷なものだわ。

想像シェアハウス

性愛まみれからようやく離れた感じだけど、これもやっぱり人間関係ものなのね。人の家をジロジロ見て住人の生活を想像する趣味ってわりとキモいわ。でも「おこだわり」みたいな画風で、ちょっと普通ではなさそうな人間関係に踏み込んでいくところとか、走馬灯のような回想とか最後に仲直りできた気がするスッキリ感とか、面白かった。

月刊!スピリッツ_2019年12月27日発売号の感想

 

月刊!スピリッツ_2019年12月27日発売号

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今回もアンケがふぉゆ漫だった。そんなに推しているの?だったら早いとこ漫画にしてほしいわ~。文章読むこと自体は嫌いではないけど、知らない人同士の細かい文字の対談はさすがに読む気が起きない。ファンなら穴が開くほど読むんだろうけどね。この前のナイロンツイルみたいな、彼らの知見が深い分野について漫画で知れたら面白いけど。


映像研には手を出すな!

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最近twitterのプロモーションでも映像研の宣伝よく見かける!きれいな絵でキビキビ動いていてとても良いですね。

金森さんが「閣下」なんて言う?って思ったけど、じゃ何て呼んでたっけって思うと、あれ?想像つかない...ってなった。私が最初に雑誌で読んだのも金森さんが「ツイッターは遊びじゃねーんだよ!」とキリキリチューニングしようとしていた回だったので、今回の雰囲気懐かしいって思った。アニメ研の部室が豪華だった。今回は政治漫画っぽい。クリエイター以外の仕事も重要なのがわかるのって良いね。

重版出来!

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雑誌の「編集人」ってところに書いてあるのが編集長の名前なの?気にしたこと無かったわ。そういえば「編集後記」みたいな感じで編集者がコメント書いている雑誌も見るけど、漫画雑誌は漫画家さんしか表に出ないのね。安井さんは辞めるとか考えている感じかしら?だいぶ組織の様子が変わるね。黒沢さんの新しい仕事もどうなるのか楽しみ。雑誌で見る漫画もそういえば一本一本が漫画家さんがキャリアをかけて描いているのよね。有難いものだわ。

どんちゃん

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前回の集会でうどんちゃんのバリエーションも出尽くしたのかと思っていたら、また新しいうどんちゃんが。海女さんに甘えるざるうどんちゃんがかわいい。ページ数少ないのにいろんな出来事が盛りだくさんで起きてほんと面白いわ。かわいいし!

宇宙めし!

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今回のは良い感じに仕事が進んでいて面白かった!他社の人と一緒に出掛けて行ったり試食したりとか協力して完成させられるの良いね。新章始まるの?今回の話の途中でも思ったけど、「宇宙に関わる」を特別視しすぎ感あるわ。地を這う者どもは宇宙のことなど普段一切考えない、ってわけでもないのにね。かといって宇宙に関わったからといってそれが超スペシャルでテンション爆上げ、ってほどでもない、って温度感の人が、作中にはあまりいないね。本郷さんはその辺も良かったわ。また出てきてほしい!

こころのナース夜野さん

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複雑な人の状態を複雑なまま捉えられる感じが良かった。望ましい状態になることが本人にとって良くなったということではない、っていうのは、こういうのを見るとわかる気がするけど、でもやっぱり望ましくない状態のままでいるのは絶望感があるなとも思う。親目線で見てしまうわ。

プラネットガール

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少年は科学者たちが作った人造人間みたいな?娘がソラちゃんと関係ありそうだったけど、普通に生きていてロシア?で手術を受けているって話なのね。少年もあの大きさでいきなり出来上がったみたいだし、ソラちゃんも彼らにあの状態で作られて宇宙に飛ばされたみたいな話なのかしら。造船所パートはまだまだ平和だった。直海も意外とソラちゃんと相性が良いところが面白いね。

なおりはしないが、ましになる

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私もたいがい片づけられないし集中できない感じだけど、仕事でやってる窓口のところに電話するのは全然苦にならないな。人の自宅に電話するのは嫌すぎるけど。発達障害って、概念が広すぎてさっぱりわからないわ。身近にいる発達障害ですって人と、うまく関係を作っていきたいと思っても、その人には世の中がどう見えての判断で動いているのか全然見えなくて、自分の目から見ると、著しく怠け者で自己中心的なって思ってしまうんだよね...。もう諦めの境地でやり過ごしているものの、まんがとか通して適切な関わり方とかが何かわかるといいなって思うわ。でもカレー沢先生のはまだストーリー的には診断も出ていない状態だから、同じって思うのはまだ早いか。

おやすみカラスまた来てね

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前回いい感じに終わったシーンの後がこんな修羅場になるなんて思わなかったわ。善十さんの良い人だけどいまいちアテにするには心もとないところ、でもそれで罵倒されても特に深く受け止めないところ(だから言いすぎても険悪にはならないけど改善はされない)、うちの夫に少し似てるなって思った。若干親近感ある。バーの中での微妙な人間関係の揺らぎ方が、昔「Barレモンハート」好きだったので良いなって思う。

へんなものみっけ!

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また新たな研究者の人たちが出てきた。みんなクセが強い。自然史系と民俗学系っていうのはそういうジャンル分けがあるのかしら。今までジャンルとか気にせず出掛けていたけど、そういえば「古代オリエント博物館」とか完全に民俗学系ってことね。自然が作ったものも人が作ったものもそれぞれに面白いね。そう考えると民俗学系展示をやろうとしているときに、人が作ったものを偽物だって言うのって意味なくない?と思うけど、その辺は来月にわかりやすく表されるのかな。

きまじめ姫と文房具王子

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原稿用紙について詳しくなれるわ。面白い!真由美ちゃんは花瀬くんとヨリを戻すの?お前呼びする男なんて捨てた方がいいよ。見下してくる上に衝動的っていいとこないわ。でも真由美ちゃんが許容する構えなら、良くなってはいくのかな。私が最初に読んだ回は冷静な副部長がこの花瀬くんに片思いしている回だったけど、花瀬くんってなんか幼稚で、何でこんな男がモテてるんだろうって思うわ。かの子先生と梢さんの関係もわかってきて楽しい!かの子先生意外と付き合いがいいのね、って思ったら、やっぱり疲れが出るのね...。無理なく付き合っていけるといいね。

グッバイ、ノーベル!

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東頭さんがついに登場!意外と明るい人だった。子供時代の本を通しての交流って素敵ね。出会い方は「耳をすませば」も思い出すわ。耳すまは嫌いだけど。東頭さんにとってはナヲキはもう亡くなっていて会えない人なのが切ないものだわ。でもこんなコミカルな形ですぐそばに居るのよね...。次号も衝撃展開らしいし、一体どうなっていくのかしら。毎回楽しみ!

ヴィーヴル洋裁店

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今回も大冒険だわ。ちょいちょい出ていたミノタウロスは、昔から住んでいたわけではなかったのね。サイドストーリーも楽しみだわ。パミヤ様って何だっけ。ウェディングドレスを作る対象の人だっけ?今まであまり王政の存在を意識していなかったから、王宮のパミヤ様といっても、誰だっけって感じ。双子だとすると、片方は華々しく結婚式を挙げる準備をしていてもう片方は地底で呪いをかけまくっているとすると、何か不穏な先行きに思えるね。どうなるんだろう。

カニアラズ

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すごく普通の人っぽいのに怖い!こんなのに目を付けられて花田は大丈夫なのかしら。というか花田の方も彼に気が付いていたんだっけ。ママはどういういきさつで事故ることになったんだろうね。まだわからないことが繋がっていったらどんな図が現れるのか、怖いけど楽しみ。

開口一番!

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数年経って太郎君も若干兄貴分っぽくなってる。成長して、過去に読んだエピソードを本人視点で振り返るの面白いね。落語界については上下関係のきつい閉鎖的なところって印象のままで、それと人を笑わせてリラックスさせるという役割が相反しすぎていて、そんな腐った土壌からおいしい野菜を作ろうみたいな試みが何でうまくいくのか、その辺がついによくわからないところだった。前作の「ようことよしなに」は読み始めた時にはほぼ終盤だったけど、前作も今作も、人の戸惑いとか葛藤とかの描写が面白いので、また連載始まってほしいな。

DeathCry

ライブハウス文化はよく知らないから、どの辺がリアルでどの辺があり得ない範疇なのかが今一つピンとこないものの、「好き」に魂を絡めとられた、エネルギーが渦巻く感じが面白かった。10代の頃ってこういう闇がすぐ身近に感じられたものよね。

阿吽

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「光」に特別な意味があったのね。私も好きな文字だわ。泰範がついに再登場した。信用できない感がずっとあったけど、どういう立ち位置になるのかしら。唐に行ったのって空海の方じゃなかったっけ。空海が唐に行ってる間に最澄が変わってしまったってことを言ってる?そうすると空海最澄って数ヵ月前の話で初対面ってわけではなかったのかしら。史実とか過去話とかよくわかってない。

月刊!スピリッツ_2019年11月27日発売号の感想

月刊!スピリッツ_2019年11月27日発売号

bigcomicbros.net今月号も厚みが程よくて良かった。並べてみると毎号わりと物量が変動しているのね。たくさん読めるのもそれはそれで嬉しいけど、持ちにくいとそれだけでテンション下がってしまうからね...。今月号のアンケでふぉゆ漫はどうですか?って設問があったけど、文章は読んでないわ。イケメン4人のグラビアは前月から認識はしているけど。早く漫画にならないかな。

プラネットガール

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最初と最後に不穏な感じのエピソードが入ってきているけど彼らは何の人たちなのかしら?血も涙もないマッドサイエンティスト的な感じだけど、私は職業倫理との葛藤みたいなのがある方を好むわ。マキちゃんは地元密着型で相変わらず良いね。砂鉄くんもマキちゃん目線で見るとちびっ子なのがかわいい。砂鉄くんの喋れなさ加減には親近感を覚える。ソラちゃんもサイエンティストたちや人工人間(?)と何か関係あるのかしら。

きまじめ姫と文房具王子

bigcomicbros.net犬福の曽根っぽい眼鏡青年が良いわ。今まで出ていたっけ?文具研究会のメンバーなのね。大槻さんのアタックが強い。以前のかの子先生のとっておきメイクの回と話が繋がったのが良かった。それならもう付き合っちゃいなYO!ってね。かの子先生のお友達はかの子先生の周りに出没しすぎじゃない?と思ったら、同じ大学で仕事していたんだ。まだ知らないことだらけだったわ。既刊本読もうかな。

なおりはしないが、ましになる

bigcomicbros.netカレー沢先生の連載が復活して嬉しいわ。モニツーの「ひとりでしにたい」も気になるけど。何か病気があったの?飛行機で通院するとかなかなか大変な。夜野さんの話を患者側から描いたような感じになるのかしら。

重版出来!

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独立して書店の開業とかワクワクするねって思っていたけど、これだけの人間関係に恵まれてなおかつ全方位にソツなくこなしていかないとならないのかって思うと、自分がやるのは到底無理だなという敷居も感じる。でも河さんのは順調に成功していて良かった!山田さんとはいい関係になるの?そしてまさかの人事異動が。バイブス編集部はこの先どうなるのかしら。

へんなものみっけ!

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きまじめ姫に素敵な眼鏡君が出てきたと思ったら、こっちにも眼鏡のイケメンが!今月号は素晴らしいわ。でもこれだけ世の中貧乏になってきているところにコストカッターはいまいち歓迎できなく見えるわ。と思ったけど、リンゴの木を柱に収入の増加にも取り組んでいて頼りにもなる人だった。子供の頃から好きだった職種でやっていけるって良いね。そういえば北極南極科学館行ってきました。猫見るの忘れてた。現物の展示がいろいろ面白かったです。

宇宙めし!

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キャリア系ワーママ描写が良いわ。ママの仕事としてからあげクン出せるの強い。前回の試食からあげクンがどういう工程で作られたものかわからず、むしろその時点の物が、そのままフリーズドライにして失敗したものかと思っていたから、今回ので「そのままフリーズドライって斬新ですね!」って、そうなんだ?じゃ前回のはどう作ってたの?って思った。

って本当にからあげクンJAXA認証を受けて宇宙食になったってニュースがあるんだ。これなら本郷さんの仕事も上手くいくね!

グッバイ、ノーベル!

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すずと離れて早乙女さんとチームを組んでまた戻ってと目まぐるしい回だった。すずも小説に対してかなり前向きだったのね。賞の応募以外のルートで小説がどんな形で本になっていくのか、そういえばよく知らなかったな。漫画だとこんな風に雑誌に1話ずつ連載されていったのが集約されて単行本っていうのはわかるけど、小説だと本1冊分を書き終わるまでは担当の編集さんとやりとりしていくだけなのかしら。

どんちゃん

bigcomicbros.netどんちゃんの集会も面白かった。それぞれかわいい!雨に強い山菜うどんちゃんが異色な感じね。

カニアラズ

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今回で花田と鉄路のいきさつがかなり明らかになったわ。花田の変顔バリエーションすごい。長年この2人でやってきていたのかと思っていたけど、出会ったのは作中で4ヵ月前ってかなり最近だった。パインは危険のサインって何か一般的な話なのかしら。初めて聞いた。現実界では反社の定義も崩壊してきているけど、彼らは表向きは別の道を歩き続けるのかしら。

こころのナース夜野さん

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こんなたくさんの人の前で自分の困りごとなんかを取り上げられて語らなくてはならないとか、どんな地獄かって思うけど、まあそれで良くなる人もいるのかな。私だったら人にあーしてみたらこーしてみたらとか言われるのなんて真っ平だけどね。

とはいえ悩みを切り出してキャラ化するなんて考えたことも無かったし、思いがけない解決方法が見つかることもあるのかもしれないね。でも言われてもバカバカしい気がして無理、って思っちゃうな...。夜野さんは結婚願望があるのね。夜野さん自身のこともわかってきたら面白いな。

パラパラデイズ

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私が読み始めたのがちょうどうっかりドロップの制作が始まる回からだったので、それが総括のフェーズに入るなんて感慨深いわ~。ってテレビアニメって、初回の放送の1年間も前に作り始めているものなんだ。脚本の人なんて仕事終わっていたよね。評判を見て軌道修正したりするものかと思っていたけど、大人数が関わっているし、そんなに小回りが利くものではないのかもしれない。

桃山さんの今回のスカートがかわいい。以前にヴィーヴル洋裁店で「かわいい」と「無能」が直結されすぎって思ったけど、パラパラデイズでは桃山さんが「かわいい」のままで全方位から信頼を得ているところに未来と希望を感じる。

開口一番!

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次回で最終回になっちゃうんだ。もっと読みたい!落語を通して江戸の人たちの生活が見えてくるものがあるのだったら確かに面白いね。太郎くんを通して落語界が見えてくるのも面白いから続いてほしいわ。

ヴィーヴル洋裁店

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異世界の中でも異世界って感じの場所ね。スフィンクスの親子とか、ずっとここでこうして生きてきたって感じが面白いわ。クレアさんを助けるにはまだ先に進まないとならないの?頭脳担当って感じだから不在になると不安だわ。そういえば他の競争相手とかもこんな感じでメンバー減らされたりしながらやっているのかしら。


ミドルフィンガーベイビーズ

うちの子もこんな風に厄介がられているんだろうなって思うね。悪役の先生も芝居がかってはいるものの、通う子供たち全員に対して責任を持つ立場からするとわからなくもない考えではあるし、実際ありそうな感じ。熱意を持つ先生の心が若干通じたように思えても相変わらず問題児は基本的に可愛げが無い辺りもリアルで面白かった。途中の気弱な子と問題児とのやり取りも良いね。子供同士の関係でも大人との関係でも、子供は少しずつ影響を受けて変わっていくね。面白かった。

歯車構成員たち

目力がすごい。牧歌的な雰囲気の中でサクサク人が死んでいく辺りマザーグースっぽさある。夢幻紳士とかね。こんなに無邪気に悪事を重ねていたのでは魔実也くんに退治されてしまいそう。不思議で不条理な感じが面白かった。

阿吽

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弟子同士の会話は緊張が緩む感じがあって良いね。泰範はまだ存在感を持っていたんだ。歴史的にも何か名前が残っている人なのかしら。私は知らないけど。それともオスカルみたいなオリジナルキャラクターなのかしら。冬嗣に目を付けられると、毒殺のターゲットになってしまうんではって不安になるね。